Pythonのタプル(tuple)は、順序付けられたアイテムのコレクションを保持するデータ型で、リストに似ていますが、一度作成されると変更することができないという主要な違いがあります。この特性を「不変性」(immutability)と言います。
タプルは以下のような特性を持っています:
– 順序付け: タプルのアイテムは特定の順序を持ち、ゼロから始まるインデックスを使用してアクセスできます。
– 不変性: タプルのアイテムは不変で、一度タプルが作成されるとその内容は変更できません。これは、リストとは対照的で、リストは「可変」で内容を変更することができます。
– 異種性: タプルのアイテムはどのようなデータ型でもよく、異なるデータ型のアイテムを同じタプル内に持つことができます。
Pythonでは、タプルは丸括弧 `()` を使用して定義します(ただし、丸括弧なしでも定義できます)。以下にタプルの例を示します:
“`python
coordinates = (35.6895, 139.6917)
“`
このタプル `coordinates` には2つのアイテム(数値)が含まれています。これらのアイテムには以下のようにアクセスします:
“`python
latitude = coordinates[0] # インデックスはゼロから始まります
longitude = coordinates[1]
“`
しかし、タプルのアイテムを変更しようとするとエラーが発生します:
“`python
coordinates[0] = 40.7128 # エラー:タプルのアイテムは変更できません
“`
このように、タプルは一度定義されると変更できない順序付けられたアイテムのコレクションを管理するためのツールです。これは、固定のアイテムを持つ必要があり、それらのアイテムが変更されることを防ぎたいときに特に便利です。